logo
サイレントヒル4
サイレントヒル4 制作者の声
サイレントヒル4 制作者の声 メニュー

 子供の頃、私は大変怖がりでした。テレビの「あなたの○○○い世界」など見た日の夜などは、家の中の闇がとても恐怖で、一人でトイレに行く言すら出来ませんでした。又、当時子供達の間で、「もし自分の後ろに幽霊がいたら、左側から振り向くと殺される。」などという話が広まっていて、当時の私は何においても右側から振り向くようにしていました。その位怖がりで、霊というものの存在を当たり前の様に信じていました。思い返してみると、当時怖がっていたスチュエーションというのは、どこか知らない所に行った時より、自分の家の中で静まりかえった夜の闇のほうが多かったと記憶しています。どこか知らない所に行った時は、むしろ楽しかった事のほうが多くを記憶しています。

 「新しいサイレントヒル」を作るというコンセプトでこのプロジェクトが発足し、まず今回はどういった恐怖をテーマとするか考えた時に、上記の私が子供の頃に感じていた純粋な恐怖、「知らない土地での恐怖ではなく、帰るべき自分の部屋での恐怖。」といったものをメインのコンセプトに置きました。またそれに付随して、「死者の霊」「怨念」という概念も取り入れています。

 「新しいサイレントヒル」という事で、完全に1から作り直しています。今までのシリーズ作品を良い意味で引きずらずに、完全新作ホラーという考え方で、サイレントヒル2の開発が終わった時点からプロジェクトがスタートしたのです。ホラーというジャンルとテレビゲームというメディアは、物凄く相性が良いという信念を持って制作してきました。ディレクターにとって、制作した作品というのは自分の子供の様なもので、上記のような流れで開発してきた結果、「とんでもなく恐ろしい子供を産み落としてしまった」という気分です。

 今までのシリーズのファンのかた、今までのシリーズをやったことの無いかた、どんなかたでもこの「SILENT HILL4 THE ROOM」を楽しんで(怖がって)いただける作品に仕上がっています。是非、怖がらずに、いや怖がって、この作品の世界にどっぷりと入り込んでみてください。

 最後に、このサイトを見ているかたが現在おられる部屋、又、発売以降に「SILENT HILL4 THE ROOM」をプレイしていただいている部屋が、怨念にとり付かれていない事を、強く願います。念の為、首を左側から後ろに振り返えらない様にしてください。



---- SILENT HILL4 THE ROOM ディレクター兼シナリオ担当 村越卓 ----


サイレントヒル4  トップページへ戻る